vol.019 買い物

買い物♪買い物しようと町まで出かけたら、財布を忘れて…♪

と、日曜夕方6時半でお馴染みの某アニメ番組のオープニングですが、最近は財布を忘れて買い物に出かけることが多いであります。

レジ前でカバンの中に手を入れる。
すると、あるはずの物がない。
同時に全身から血の気がひき、冷静と情熱のあいだならぬ、動揺と失望のあいだに、次にとるべき自分のアクションが駆け巡る。

「財布を忘れたので」と素直に言うべきか。
「ちょっと買い忘れがあったので」と要らぬ見栄を張るべきか。
「あれ? ここビックサンダーマウンテンの列じゃないんですか?」と夢の国の訪問者を演じるべきか。
※この処置をとった場合、しばらくその店には顔を出せないので注意

買い物1

しかし、そんなこともあろうと実は日頃からキーケースの中に4つ折の千円札を忍ばせているので少額の場合は何とかその場を乗り切れる。
とはいえ、財布が無いことに気づいた時に醸し出される焦りの表情を周囲は見逃さない。
僕の頭の中では、それこそ日曜6時半のあの歌が流れてくる。

みんなが笑ってる…
子犬も笑ってる…
ルールルルルットゥー…

「奥さん見て、あの人きっと財布でも忘れたんだわ、ぷぷぷ」
「笑っちゃ失礼ですわよ…でもおかしい、うふふ♪」

「キャハハ!! ぁの人、マジぅけるんですけどぉー!」

「何とも滑稽じゃわい!長生きしてよかったのぉ、婆さん」

「そういえば、あたし、アイツと別れてからこんなに笑ったことなかったかも…」

こころなしかキーケースに潜んでいた
野口英世もにんまりと笑ってるようにみえる…。

なにはともあれ今日もイイ天気。
ルールルルルットゥーであります。

にしてもアナゴさん、あの風貌で27歳の設定って…。

Ⓒイラストレーター トツカケイスケ