実家に帰ってみると、母親から「そういえば、あそこにある あの本って要るの?」
と、アバウトで解読難易度の高い問いかけがありました。
解き明かしてみると、どうやら押し入れにある学生の時に買った漫画本たちの事のようです。
必要ないのでブックオフに売っちゃおうと、段ボールに詰めること140冊。
※140冊という量がピンと来ない方の為に分かりやすく言うと、139冊と141冊の中間の数量です。
そして改めてよく見てみると、コンプリートしてたはずのH2が31巻だけありません。
そのくせ21巻と28巻は2冊ずつあるという…。
ただ、これはもしかしたら乱視かもしれない…一刻も早く目医者さんに行かなくちゃ…でも三が日は営業してないからどうしよう…という不安に駆られることは一切無く、しっかり2冊ありました。
子供の頃の残念な自分に対して悲しい気持ちに苛まれながら、元日早々 車でブックオフへ。
※蛇足ですが、ここで言う「車」とは、原動機の動力によって車輪を回転させレールや架線を用いずに路上を走る乗用自動車のことです。
さて、店について早速カウンターにドサッと段ボールを置いたところ、カウンターに居たパッと見 45歳11ヶ月くらいの男性スタッフが
「うち、コミックの買い取りやってませんけど」
と、ひと言。
そんなはずは無い、じゃ「本を売るならブックオフ」のキャッチフレーズは何なんだ?
買取りやらずに売るだけならブックオンじゃないか!(安易な造語つくっちゃったけど)
と心の中で叫びましたが、理由はとても明白でした。
なんとそこは…
ブックオフではなくGEOでした。
愛知県名古屋市に本社を置くレンタルビデオチェーンのGEOでした。
そりゃそうですよね。
ウチはブックオフじゃねーんだ!と。
むしろファックオフ(消え失せろ)と言われても仕方ありません。
ただですね、僕の頭の中の消しゴムが作動してなければ、この場所はブックオフだったはずなんです。
GEOもあったけど確かもう1つ先の道だったはずなんです。
それがですね、どうやら以前あったブックオフが移転して、ちょい近くにあったGEOがそこに入ったらしいのです。
外観も似てるのでややこしいこと山の如し。
新年早々、軽くとまどいを覚えるとともに無駄な労力を使ってしまいました。
この労力を物理学的に考えると、単行本1冊の重さを150gとして140冊分を持ち上げて車のトランクから20メートル先の店内に運び、それを再度車のトランクに戻すとなると
おおよそ1冊150gが140冊分で21000g、つまり質量21kgの物質に鉛直下向きの重力(※ただし重力加速度は9.8m / s2とする)がかかるので、まず持ち上げる時に発生する…
えっと、面倒くさいのでやめます。
なんだかんだで、移転先のブックオフへ。
今度は看板もしっかり確認しました。
あと買取りには身分証が必要なので、免許証を所持してるかもしっかり確認しました。
(むしろ運転前に確認しろって話ですが)
確かにそこは紛れもなくブックオフでした。
そして、いよいよ査定のキックオフです。
「46番でお待ち下さい」と言われ、49番の札を受けとりましたが、もうこの程度ではうろたえません。
ー そろそろ飽きてきたので中略 ー
謎だったのが、買い取ってもらえる本と そうでない本のジャッジのポイントで、汚れてもいない4コマ漫画はダメなのに20年近く前の「初めてのLAN接続」と「Macintoshって何が出来るの?」が何故か売れたっていう。
いったい誰が買うのか、気になって明日の仕事始めの妨げになっちゃってますので取り急ぎご報告まで。
【あとがき】
「GEOのパッと見45歳11ヶ月の男性スタッフ」について、パッと見なら46歳の方が適切ではないかと賛否分かれると思いますが、それについては改めて論議の場を設けますので、皆様ふるってご応募下さい。
東京ベイコート倶楽部あたりが無難ですかね。
Ⓒイラストレーター トツカケイスケ