先日、霊長類の男女数人で呑んでいたときのこと。
「酔った帰りって、なぜかコンビニでどん兵衛買っちゃうんだよね」という僕の発言に、男性陣からは「うぁ、わかる!!」と共感の嵐。スタンディングオーベーションで拍手と指笛が鳴り止まない。
その熱気で、冷酒が熱燗になった話は後に伝説として語り継がれることになる。
それはさておき、一方、女性陣の反応はといいますと
「えーっ!無い無い!何それー!! てか、どん兵衛なんて酔って無くても買わないしw」
育ち盛りな学生時代、部活帰りで空腹は最高潮に達しているのに夕食までまだ時間がある、そんなとき戸棚の中から現れた救世主が どん兵衛だった。
まるで枯渇した砂漠でオアシスを見つけたような、あの感動はまるで昨日のことのように今も脳裏に焼きついている。
その時だけじゃない、いつも僕の側にはどん兵衛があり、どん兵衛と共に育ってきた。
どん兵衛に憧れ「自分もいつか どん兵衛みたいになりたい」と、どん兵衛の背中を追いかけてきた。
なんなら『NO DONBEI NO LIFE』とタトゥーを入れようかとすら思っていた。
言わば、どん兵衛は僕の青春であり、生きる道しるべだった。
そのどん兵衛を否定されるということは、僕の人生そのものを否定されてるようなものだ。
このまま引き下がってなるものかと、女子が呑んだ帰りにコンビニに寄ってクレームブリュレだのハーゲンダッツだの買っちゃうのと心情的に一緒ではないかと尋ねた。
すると、返ってきた応えは…
「えー全然ちがうよー! てか、スイーツはオシャレだからいいの♥︎」
僕は耳を疑った。
日本語のヒアリングが下手になったのかもしれないと思い、念のためもう一度聞き返すと…
オシャレだからいい…
だとぉ?!!
そんな理不尽な理由が許されてまるか!
しかも、じゃあなにか、どん兵衛がオシャレじゃないとでも言うのか?!!
あの舌を刺激するケミカルなスープの味は、どう考えてもオシャ…
えっと、あの噛み応えのないペラペラのカマボコは、どう考えてもオシャ…
…
違いますね。
でも、もし どん兵衛をオシャレに見せることが出来たら、女性陣たちの どん兵衛に対する評価も変わるに違いない。
例えるなら、冴えないメンズが、分厚いレンズのメガネからコンタクトに変え、代官山のセレクトショップで洋服を見繕い、青山の美容院でヘアカットしてイメージチェンジをはかったら、今まで見向きもしなかった女子達が急に目の色を変える…
そんな、ベタなマンガやドラマに出てきそうなサクセスストーリーが僕の頭の中をよぎった。
ということで、DRESS UP THE DONBEI(どん兵衛をオシャレに)の試みがコチラ▼
※音声も一緒にお楽しみ下さい。
企画・構成・出演:トツカケイスケ
撮影・編集:TETSU-LAW